二度目の好きをもらえますか?
下駄箱で靴を履き替えた時の事だ。
「や、だから。あん時はさー」
あ……っ!
ふと、大好きな声を耳で拾い、途端に心臓が跳ねた。そこからドキンドキンと鼓動が打ち、一定のリズムで高鳴った。
耳下三センチのボブヘアーが前へと流れ、私は無意識に耳へと掛けた。彼の足音と柔らかな声が相変わらず心地いい。
片思いの彼が、誰かと会話しながら下駄箱に向かって歩いて来る。
ただ見つめる事しかできないが、一年前からずっと好きなのだ。
私はわざとらしくないように顔を上げ、チラッと彼の姿を視界に捉えた。
え………。
彼の存在に胸が熱くなるものの、その情熱は一瞬にして冷水を浴びた。
同じ学年の女子と手を繋いでいる彼を見て、思わず目を見張り、口をあんぐりと開けていた。
私の世界は崩壊した。ガラガラガラと音を立て、派手に失恋の二文字が頭上へと掲げられた。
***
「や、だから。あん時はさー」
あ……っ!
ふと、大好きな声を耳で拾い、途端に心臓が跳ねた。そこからドキンドキンと鼓動が打ち、一定のリズムで高鳴った。
耳下三センチのボブヘアーが前へと流れ、私は無意識に耳へと掛けた。彼の足音と柔らかな声が相変わらず心地いい。
片思いの彼が、誰かと会話しながら下駄箱に向かって歩いて来る。
ただ見つめる事しかできないが、一年前からずっと好きなのだ。
私はわざとらしくないように顔を上げ、チラッと彼の姿を視界に捉えた。
え………。
彼の存在に胸が熱くなるものの、その情熱は一瞬にして冷水を浴びた。
同じ学年の女子と手を繋いでいる彼を見て、思わず目を見張り、口をあんぐりと開けていた。
私の世界は崩壊した。ガラガラガラと音を立て、派手に失恋の二文字が頭上へと掲げられた。
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