二度目の好きをもらえますか?
「あと、夏で水分取るからちょいちょいおトイレにも行くでしょ? 部屋着の短パン下ろすのも上げるのも苦労してさ〜、着替えは全然出来なかったよ。
 いやぁ〜、骨折ってほんと大変なんだなぁって思ったよ」

「なるほどねー」

 麻衣子はうんうんと頷きながら、オレンジジュースにさしたストローを口にする。

 夏休みで暇を持て余していたところに、タイミング良く麻衣子からメッセが届いた。

 暇! のスタンプを見て、じゃあ遊びに来て? とラインを送った。インターフォンが鳴ったのは三十分かそこらが経ってからだ。

 玄関扉を開けて出迎えた私を見て、麻衣子は目を見開いた。言うまでもなく、昨日の両親と同じ反応が返ってきた。

 なので、説明をした次第だ。

「彩月の頑張りはさ。よぉく分かったよ」

「でしょー?」

 えっへんと胸を張る私を温かな目で「偉い偉い」と褒めてくれる。

「で。彩月さぁ、大谷くんの事好きなんだよね?」

「……え」

 無意識に表情が固まるのを感じた。

 何でそうなるんだろう?
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