二度目の好きをもらえますか?
上機嫌の理由を話せと言わずもがな、「大谷でしょ? 大谷と何かあったんでしょ?」とにまにましながら聞いてくる。
なので、私も大人しく話す事にした。どうして賢ちゃんが理由だと思ったのかは分からなかったけど、今朝彼とした約束を話した。
「え。それって放課後デートじゃん?」
「は? デート?」
私は眉を寄せて素っ頓狂な声を出す。
さも当然といった雰囲気で麻衣子が頷いた。
「だって二人だけで出掛けるんでしょ? デートじゃん」
うーん?
「私と大谷くんは……。友達だよ?」
何となく気恥ずかしくなって、頬が熱くなった。
デートという、いかにもな単語を使われるとくすぐったくてたまらない。
「そっかそっか、なるほど。彩月は順調に恋を育ててるというわけね〜」
うんうんと数回首肯しながら、全てを把握した口振りで麻衣子に肩をポンとされる。
「だから、友達だって」
麻衣子の激しい誤解を訂正しておこうと言葉を重ねるのだが。
麻衣子は「今はね」と言ってニヤついた。
今はね、って……。
“男友達”と“好きな人”の境界線は果たしてどこに有るんだろうか?
なので、私も大人しく話す事にした。どうして賢ちゃんが理由だと思ったのかは分からなかったけど、今朝彼とした約束を話した。
「え。それって放課後デートじゃん?」
「は? デート?」
私は眉を寄せて素っ頓狂な声を出す。
さも当然といった雰囲気で麻衣子が頷いた。
「だって二人だけで出掛けるんでしょ? デートじゃん」
うーん?
「私と大谷くんは……。友達だよ?」
何となく気恥ずかしくなって、頬が熱くなった。
デートという、いかにもな単語を使われるとくすぐったくてたまらない。
「そっかそっか、なるほど。彩月は順調に恋を育ててるというわけね〜」
うんうんと数回首肯しながら、全てを把握した口振りで麻衣子に肩をポンとされる。
「だから、友達だって」
麻衣子の激しい誤解を訂正しておこうと言葉を重ねるのだが。
麻衣子は「今はね」と言ってニヤついた。
今はね、って……。
“男友達”と“好きな人”の境界線は果たしてどこに有るんだろうか?