二度目の好きをもらえますか?
「付き合ってるの本当? じゃなくて、本当に付き合ってるの? って言い方だったでしょ? なんか、彩月が馬鹿にされてるみたいでイラっとした」
麻衣子は自分の手元を見据えたまま、淡々とお弁当箱を片付ける。
「……そだねぇ」
箸を動かしながら、私も残りのご飯を食べきった。
「賢ちゃんはモテるし。私じゃ釣り合わないって思われてると思うけど……まぁ、関係ないしね」
「そうそう」
「て言うか、まだ片思い一年生だし」
ハァ、と大仰なため息をつきながら、私もお弁当箱を重ね、ランチバッグの中に仕舞う。
「大谷とはまだ話せてないの?」
ため息の理由を察した麻衣子が、心配そうに眉を下げた。私は力ない瞳で彼女を一瞥し、小さく頷く。
賢ちゃんへの想いを自覚したあの瞬間から、私は彼と全く話せていない。話しかけて無視をされる、というわけではなく、学校で話しかけるのを躊躇ってしまう。噂のせいで、周りの目を気にしてしまうのだ。
ならば学校の外でと思うのだが、まず朝の登校時間が同じにならない。前までは一週間のうち、四日も同じ時間で登校していたのに今日までずっとバラバラだ。
麻衣子は自分の手元を見据えたまま、淡々とお弁当箱を片付ける。
「……そだねぇ」
箸を動かしながら、私も残りのご飯を食べきった。
「賢ちゃんはモテるし。私じゃ釣り合わないって思われてると思うけど……まぁ、関係ないしね」
「そうそう」
「て言うか、まだ片思い一年生だし」
ハァ、と大仰なため息をつきながら、私もお弁当箱を重ね、ランチバッグの中に仕舞う。
「大谷とはまだ話せてないの?」
ため息の理由を察した麻衣子が、心配そうに眉を下げた。私は力ない瞳で彼女を一瞥し、小さく頷く。
賢ちゃんへの想いを自覚したあの瞬間から、私は彼と全く話せていない。話しかけて無視をされる、というわけではなく、学校で話しかけるのを躊躇ってしまう。噂のせいで、周りの目を気にしてしまうのだ。
ならば学校の外でと思うのだが、まず朝の登校時間が同じにならない。前までは一週間のうち、四日も同じ時間で登校していたのに今日までずっとバラバラだ。