二度目の好きをもらえますか?
8.いつメン結成かと思いきや、モテモテなキミ。
賢ちゃんと会った翌日。
私は家に麻衣子を呼び出し、昨夜決めたグループ結成の話をした。
「な、なんなの。彩月……」
「うん?」
賢ちゃんと話せる事になったきっかけから、写真を渡された事や大勢でつるむ事が私と賢ちゃんの為になる事など、事細かく話したのだが、麻衣子は話を聞きながらニヤつきを消し、遂には唖然としていた。
「いきなりの急展開! ちゃっかりアオハルしてんじゃん! 羨ましぃ〜っ!」
「えぇっ、ちょ、麻衣子??」
両手で麻衣子に頬を挟まれて、タコみたいな口になってしまう。
「って言うか大谷、いいじゃん! 絶対向こうも彩月の事好きだよ!」
「……う。うぅ〜ん??」
それは、ちょっと違うような気がする。
怪訝な表情で首を捻っていると、麻衣子は更に言葉を重ねた。
「だってさ、男女でグループ作るってのも元を正せば彩月が望んでた事だからでしょう? あぁ〜、いいなぁっ。私もそんな彼氏が欲し〜い!」
「や、か、彼氏じゃないしっ」
その響きに言わずもがな、赤面してしまう。