二度目の好きをもらえますか?
 えぇっ、何て書こう、何て書こう? ここはやっぱり了解のスタンプかなぁ?

 沢山集めたスタンプ画面の候補から、出来るだけ可愛いものを吟味し、送信する。

 ……っあ。

 すぐに既読が付いて嬉しくなる。私は枕に突っ伏したまま足をバタバタさせた。

 週明け集まって、か。

 賢ちゃんが書いたメッセージを見つめ、一人一人クラスメイトの顔を思い浮かべる。

 私と賢ちゃんと麻衣子と瀬川くんと高山くん……。全部で五人か。ちょっと少なくないかなぁ。

 あと一人か二人、女子が加わるとバランスが取れそうな気もするけど。

 考えながら、麻衣子以外に交流のある美鈴や華ちゃんを思い浮かべる。

 あの二人なら色々と気も合うし、一緒にいると楽しそうだけど。男子とグループになるなんて嫌だって言われるかもしれないし……。

 うーん……迂闊(うかつ)には誘えないなぁ。

 だからと言って賢ちゃんを好きな、あの子とかあの子とかあの子を入れたら、私が嫌だしなぁ。

 暫くは様子見、だよね?

 出窓の床板に手をつき、真向かいの窓を見つめるが、遮光カーテンは闇に沈んだままだった。

 *

 新しい週が始まり、颯爽と玄関の扉を開ける。
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