イケメン先輩、拾っちゃいました


…私の目の前には、少し寂しそうな顔をして、プリントを拾ってくれた、先輩が。


…幻聴じゃ…なかった…

「ありゃりゃ…また泣いちゃったの?」

「…うっ…せ、先輩…」

「ん?…」

「ご、ごめんなさい……」

「……あ〜…やっぱり、触らないとか…無理なんだけど…。」

「……触ってください…私にいっぱい触れて…」

……そんなことを行って、私は先輩に抱きつく。

「かわいっ…さっさと、家帰ろ、放課後だしね、さっさと、これ、教室持って行って帰ろうよ。」

いつも…だるそうな、無気力な先輩なのに…
私が甘えると、…すごく大人になる。

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