if…運命の恋 番外編Ⅲ『愛に変わるとき』

どうしよう・・・・・どうしよう・・・・
私・・はどうしたら?



二度と私に振り返らないあなたの後姿をみて
私の恋が終わったとやっと気づいた。

私の気持ちをあなたに伝える事ができない、という現実を知った。

それでも、あなたを愛していた私がいたのは間違いではなかったし
この想いに簡単にストップをかける事ができなかった。




どこをどう歩いたのか、
気づいた頃、私は家に戻っていた。

リビングのソファに腰掛けて、そのまま眠りについた。
目が覚めてゆっくりと瞳を開ける。私の横には夫が座っていて

「やっと起きたね。ここで寝てたら風邪をひくよ」と声をかけて来た。
私が(このひと)以外の男性を好きな事も、忘れられないことも知っているくせに。

「私がどこに行ったのか、気になりませんか? 聞かないのですか?」 

「・・・」

黙り込んで 私の顔をみつめる(このひと)は私の事を愛してはいない。


「ごめんなさい、今の言葉、忘れて下さい。 寝室に行きます」

私の横にいた夫を置いて私は立ち上がると、寝室に歩きを速める。私の後を夫が付いてきているのは知っていた。だけどそんな夫を無視して寝室に入ると、私は勢いよくドアを閉めて鍵をかけた。
そのドアをノックする夫の声が聞こえた。

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