if…運命の恋 番外編Ⅲ『愛に変わるとき』

愛でしょう


「お父さん、明日ね俊ちゃん達が東京に帰るのよ~!
本当に寂しくなっちゃうわ~! ああ~~ッ 何か別れって嫌よねぇ」


『あははッ 母さん、元々僕は東京で暮らしてたのに?』

「あらッ、それでも一度覚えた楽しさは忘れられないものよ。
家族になるって、、そういう事なんだから。
大切な人が増えて楽しさも二倍よ。俊ちゃん、薫ちゃんを大事にしなさいよ」

明日で福岡の実家ともお別れという夜に
僕と、父さん、母さん三人で話す機会があった。
薫は眠そうな優人を寝かしつけていたから傍にはいない。


『薫のこと? そりゃあもう、任せてよ!』

「まぁ、本当にご馳走様って言うぐらい仲良しね!」

『まぁね、でも母さんや父さん達の仲の良さには負けるかも?、、かな?』

そんな風に言いながら、僕は両親の方を交互に見ると
いつもは口数の少ない父さんと視線が絡んだ後で言って来る。

「そりゃ、そうだ」

僕はそんな父さんの言葉に少し驚いたが、嬉しかった。

『僕が小さい頃から見てきた両親の姿は今になって理解できるよ。
目標は、両親だな』

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