ゲームセット
そんなわたしは、父にあることを頼まれた。


それが、この悪夢のような遊園地のゲームに潜入捜査に行ってほしい、という頼みだった。


普通なら自分の大事な娘を危ない目にはあわせられない、そういう考えをするだろう。


でも、父はわたしにそれを頼んだ。


わたしは嬉しかった。


だってそれって、認められてるって、信じてるってことだから。


だから、わたしは快く承知した。


警察も、ずっと前からマークしていたみたいだ。


でも、決定的な証拠がなかったらしい。


だからわたしが、捕まえてみせる。


こんな最低なゲームをする奴はだれなのか。


必ず、この手で。


捕まえてみせる−


そんなことを考えていると、


少女の悲鳴が聞こえた。


そう、その少女こそ、桜葉ナオだった。
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