ゲームセット
カチャ。


そんな音と、頭の横にぶつかるモノ。


え・・・?


「あ、これ麻酔銃じゃないから。本物の銃ね。」


そう、あたしの頭の横に向けられていたのは、本物の銃だった。


ドクン・・・。


またあたしの胸の鼓動が、はやい速度で動きだした。


変な汗が手の平にでていた。


女の囚人を改めて見る。


奴はイカレタ目をしていて、危ない感じだった。


やばい・・どうしよう!


「ヒャハハッ」

ふいに奴が笑いだした。


「あんたは殺すのは、この私!あんたの人生はこの遊園地で無くなるのよ!」


そう言うとまた笑いだした。


コイツ・・・頭がオカシイ。


「今から10数えるから」


そう言って奴は数えだした。


「いーち」

「にーい」


まるで幼児のような口調で、ゆっくりと数えている。


「さーん、しーい・・」


ど・・どうしよう!

「ごーぉ、ろーく」


どうすればいいの!?


奴はクスクス笑ってる。


その笑顔が不気味で、ゾッとした。


このままでは、あたしは本当に殺されてしまう。


あたしは頭をフル回転させた。


「しーちぃ、はーち」


「きゅーう」






「・・じゅう」


そう言うと囚人は、不気味にニヤリと笑った。








「ゲームセット。」





−−−パァン!!








その銃声と共に、奈和はドサッと地面に崩れ落ちた。

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