さよなら、坂道、流れ星
17年一緒にいて、昴が大きな隠しごとをしたのは恒の病が発覚したときくらいだ。その時の昴は千珠琉といる時や学校ではあくまでも普通に元気に振る舞っていたが、ふとした時にボーっと何かを考えている瞬間があることに千珠琉は気づいた。
何も知らない千珠琉は無邪気に笑って「最近ボーっとして、なんか変じゃない?何かあった?悩みなら聞くけど?」と聞いてしまった。
昴は苦笑いをして「そのうち言う」とだけ言った。
それからしばらくして、千珠琉は母を通して恒のことを聞いた。
辛い状況の昴に気を遣わせて苦笑いさせてしまった自分がものすごく嫌になった。
その時のことを思い出すと、昴の隠しごとを聞き出すことに臆病になってしまう。
「絶対…大きな事、でしょ。」
窓辺で頬杖をついた千珠琉は独り言ちて不安を募らせた。
何も知らない千珠琉は無邪気に笑って「最近ボーっとして、なんか変じゃない?何かあった?悩みなら聞くけど?」と聞いてしまった。
昴は苦笑いをして「そのうち言う」とだけ言った。
それからしばらくして、千珠琉は母を通して恒のことを聞いた。
辛い状況の昴に気を遣わせて苦笑いさせてしまった自分がものすごく嫌になった。
その時のことを思い出すと、昴の隠しごとを聞き出すことに臆病になってしまう。
「絶対…大きな事、でしょ。」
窓辺で頬杖をついた千珠琉は独り言ちて不安を募らせた。