さよなら、坂道、流れ星
中学生の頃はほぼ徒歩か自転車しか移動手段が無かったため、昴はよく自転車に乗っていた。上り坂を嫌がって自分では自転車に乗らない千珠琉は、ときどき昴の自転車の荷台に乗っていた。
「おい、普通上り坂は降りるだろ。」
中学生の昴が息をしながら自転車を漕ぐ。
「何言ってんの、これもトレーニングだよ。昴ファイトー!」
「なんのトレーニングだよ。…つーか、チズ太ったんじゃね?こないだより重い気がする。」
「え、嘘!?」
そう言われて、千珠琉は急いで自転車から飛び降りた。
「なんちゃって。」
昴がベッと舌を出した。
「あー!もうっ!」
むくれる千珠琉に昴がはははと笑う。中学時代と高校一年の頃まではそんなことがよくあった。
そもそも昴が自転車に乗らなくなったので、もうあまり無いことだが離れ離れになったら二度とできないことだろうと思うと思い出が一層キラキラして、気持ちはしんみりしてしまう。
「おい、普通上り坂は降りるだろ。」
中学生の昴が息をしながら自転車を漕ぐ。
「何言ってんの、これもトレーニングだよ。昴ファイトー!」
「なんのトレーニングだよ。…つーか、チズ太ったんじゃね?こないだより重い気がする。」
「え、嘘!?」
そう言われて、千珠琉は急いで自転車から飛び降りた。
「なんちゃって。」
昴がベッと舌を出した。
「あー!もうっ!」
むくれる千珠琉に昴がはははと笑う。中学時代と高校一年の頃まではそんなことがよくあった。
そもそも昴が自転車に乗らなくなったので、もうあまり無いことだが離れ離れになったら二度とできないことだろうと思うと思い出が一層キラキラして、気持ちはしんみりしてしまう。