The previous night of the world revolution~P.D.~
…さて、それじゃあ気を取り直して。

「…お前ら、並んでそこに正座しろ」

話はそれからだ。

「えっ、何々?SMプレイですか!?」

ずっこけるかと思った。

目を輝かせて何言ってんだ、ルレイアは。

「違う。良いから座れ」

「普通に考えたら俺が攻めだと思いますけど、ルルシーが相手なら、受けも楽しめそうですね!」

「…!これが、噂のリバですか…!確かに、たまには良いかもしれませんね!」

ルーチェスも何言ってんだ?

この中で唯一まともなのは、最早ルリシヤのみ…。

「大丈夫だ、ルルシー先輩。生理痛に備えて、痛み止めとカイロも入れておいたから」

ぐっ、と親指を立てるルリシヤ。

「…お前も全然まともじゃなかったわ。ごめん」

誰が生理痛の心配をしたよ。

デリケートな話はやめろ。

「良いから座れ、さっさと」

「はいはい、分かりましたよ〜」

ルレイア、ルリシヤ、ルーチェスの三人が、床にちょこんと体育座り。

何で体育座りしてんの?正座しろって言っただろ。

反省の色が全く見えない。

あぁ、もう良い。この際座り方なんてどうでも良い。

ひとまず、この状況について説明が欲しい。

「何をやってたんだ、お前らは」

「何をって…。ルルシーの為に荷造りを」

それはさっき聞いたよ。

「何で荷造りの必要があるんだ?」

わざわざ俺の部屋に侵入してきてまで。

当然鍵かかってたはずなんだけど、どうやって侵入してきたんだよ?

ここは、『青薔薇連合会』所有のマンション。

カードキーのみならず、パスワードと指紋認証が必要なんだが?

まぁ、不法侵入のプロフェッショナルであるお前達に、侵入の方法を聞くなんて愚問だな。

この際侵入方法については、目を瞑ってやる。

まずは動機を話せ。

「ルルシーと一緒に、旅行に行こうと思いまして」

と、ルレイア。

「…旅行?」

「この四人だけじゃないですよ。シュノさんも、アイズもアリューシャも一緒です」

他の幹部組も?

「それから、ルヴィアさん夫婦と華弦も一緒です」

「僕の嫁も一緒ですよ!」

ルレイアとルーチェスが言った。

クランチェスカ夫妻と華弦、それにルーチェス嫁まで?

オールスター勢揃いじゃないか。収拾つくのか?

「そんなに大人数で…何処に行くんだ?」

「箱庭帝国ですよ。ルアリスから手紙が来たんです」

箱庭帝国?手紙?

何のことやら…。

自分が、何か面倒なことに巻き込まれつつあることはよく分かる。

この三人が自宅に忍び込んでいた時点で、既にお察しだがな。
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