The previous night of the world revolution~P.D.~
「だって、ルルシー言ってたじゃないですか」

「…何を?」

俺、何か不味いこと言ったっけ?自分の首を絞めるような。

すると。

「『ルレイアの行くところなら、何処にでも一緒に行く』って」

「…!」

それは…。

…間違いなく言った…けど。

…でもそれ、決してあの…そういう意味じゃ。

「それに、『勝手に一人で行くな』とも言われました」

「…言ったけど…」

「だから俺、ルルシーにも声をかけてるんですよ?」

いや、それは絶対違うだろ。

何としても俺を連れて行こうとして、無理矢理な理屈つけてないか?

小学生的な理論。

「ルルシーは俺と一緒に来るんですよ。だって俺を一人にしないって約束ですもんね!」

「確かに約束したけど、でもルーチェス達が一緒なら一人ではな、」

「じゃあそろそろ行きましょう、ルルシー。皆待ってますよ」

「おい、話を聞け。服を引っ張るな」

「ルルシーと執事喫茶デート…。楽しみですね!」

「…」

そんなこじつけな理屈で、俺を説き伏せようとしたって無駄だ、と。

俺は行かないから、お前ら勝手に行ってこい、と。

言いたいことは山程あるのに。

デートだ何だと嬉しそうにはしゃぐ、ルレイアのこの顔を見ていると…何も言えない。不覚にも。

アイズが何だかんだ、いつもアリューシャに甘いのは…こういう気持ちになるからなのかもしれない。

それはズルいだろ、ルレイア…。
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