The previous night of the world revolution~P.D.~
「どうしたんだよ。思ってることがあるなら、遠慮なく言ってくれ」

と、ルルシー。

そうですね。

アイズの顔を見たところ、どうやらあまり良くない状況に陥ったようだ。

俺達幹部組でなければどうしようも出来ないような。

「そうだね…。気は進まないけど、話した方が良いだろうね」

アイズはスマートフォンをポケットにしまって、俺達の方を向いた。

俺の予測が正しければ、恐らくは…。

「たった今部下から連絡が来たよ。『M.T.S社』のリーダーと幹部の居場所が分かったって」

…。

…成程。

やはりそういうことだったか。

アイズが難しい顔になる訳ですよ。

「…!分かったのか?」

「うん。お抱えの情報屋の一人が、確定情報を掴んだそうだよ」

「そうか…。あいつら、ようやく尻尾を見せたんだな」

…尻尾を見せた…か。

居場所が割れたんだから、確かに尻尾を見せたんだろう。

でも…果たしてその尻尾は、本当に『M.T.S社』の連中が見せたのだろうか?

「アイ公、えむてーしゃ…?って何?」

『M.T.S社』のことなど、記憶の彼方にすっ飛んでいるらしいアリューシャである。

まぁ、アリューシャは襲撃任務にも参加してなかったから。

しかしルルシーは、そんなアリューシャを見てピキピキと血管を浮き立たせていた。

「この馬鹿アリューシャ…。お前はしばらく引っ込んでろ」

「まぁまぁルルシー、落ち着いて。アリューシャ、後で絵本に描いて教えてあげるから少し待っててね」

「りょ!」

…さて、それはともかく。
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