The previous night of the world revolution~P.D.~
「何でっ。アリューシャの超絶スナイパーっぷりが信用出来ないのか?」

まさか。

「そんなはずないよ。アリューシャが『青薔薇連合会』1…いや、ルティス帝国1の天才スナイパーだってことは知ってるよ」

「おう、ありが…。…いや、ルティス帝国1ではねーな。アリューシャは二番目だ」

ご謙遜を。

アリューシャより上がいるのか?…確か、アリューシャの師匠だったな。

「アリューシャの実力も、シュノの実力も分かってるよ。君達が頼もしい味方であることはよく分かってる」

アイズも分かってるし、勿論俺も分かってるし。

『青薔薇連合会』の皆が納得していますよ。

「だけど、今回は相手が相手だ。慎重に動いた方が良い」

何せ、相手は帝国自警団だからな。

下手に帝国自警団と戦火を交えて、帝国自警団と『青薔薇連合会』、両組織の関係を険悪なものにしたくない。

帝国騎士団ほどではないが、帝国自警団だって、『青薔薇連合会』にとっては扱いづらい相手なのだ。

目の上の瘤と言っても過言ではないくらい。

あのブロテの面倒臭い性格を見ただろう?

俺達が下手にブロテを刺激して、「『青薔薇連合会』の構成員が全員改心させる」とか言い出したらどうする?

有り得なくはないだろう。実際俺に向かってそんなアホなこと言ってたし。

触らぬ神に祟りなしと言うが、それと同じで、触らぬブロテに祟りなしだ。
 
いや、もう既に触ってるような気もするけど…。

下手にブロテを刺激して、公然と帝国自警団と対立するような展開は御免だな。

帝国自警団が怖いからではなく、奴らと真っ当に相対するのは面倒だから、である。
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