The previous night of the world revolution~P.D.~
…で、『青薔薇連合会』はしばらく内輪揉めを続け。

我こそはサナリ・リバニーの後を継ぐに相応しいと、散々相争った結果。

最終的に残った候補は、サナリ・リバニーの一番の腹心だった男の一派。

そしてその対抗馬は、サナリの血縁者であり、サナリの実の姪だった女の一派。

この両者が互いにしのぎを削り、『青薔薇連合会』首領の座を手に入れたのが…。

前者。サナリの腹心だった男…アシュトーリアさんのお父さん…だったかな。

この辺、俺もあまり詳しくは聞いていないのだが。

とにかく、紆余曲折色々あって。

最終的に、その腹心だった男が跡目争いに勝利し、『青薔薇連合会』首領に就任した。

争いに負けたサナリの姪の一派は、『青薔薇連合会』の中に別の組織を創設したそうだ。

その後もしばらくは、新首領の就任に反対意見が出て一悶着、二悶着あったらしいが…。 

サナリの後を継いだ先代首領も、首領として相応しい器の持ち主だった。

よって、一通りの内輪揉めが収束した後は、それほど大きな揉め事も起こらず。

首領として板についてきたのか、比較的安定した治世だったそうな。

で、アシュトーリアさんが生まれて…。

先代はサナリ・リバニーの二の舞いを避けるべく、早いうちからアシュトーリアさんを次期首領に指名し。

自分に突然もしものことがあっても困らないよう、自他共にアシュトーリアさんが次期首領であると認めさせていたそうだ。

お陰で先代が亡くなった後も、大きな揉め事はなく、円満にアシュトーリアさんが首領に就任した…。
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