The previous night of the world revolution~P.D.~
「アシュトーリアさんの暗殺を企てたように、今度は邪魔なアイズを殺してしまおうとするかもしれない。そうなったら大変ですから。護衛をつけておくべきなんです」

「あんの野郎共!今度はアイ公を狙うつもりか!?そうはさせん!アイ公は…アリューシャが守る!」

勇ましくそう言って、アリューシャはアイズの前に立ち塞がって仁王立ち。

頼もしいボディーガードですね。

更に、頼もしいボディーガードは他にも。

「私も護衛に回るわ。アイズに手出しはさせない」

シュノさんが自ら、ボディーガードに立候補した。

「アシュトーリアさんが目を覚ましたとき、アイズに不幸が起きたなんて報告は出来ないもの。アシュトーリアさんに胸を張って会う為にも、アイズだけは絶対守らなきゃいけない」

「…シュノ…」

「大丈夫よ、アイズ。虫一匹、あなたには近づけさせないから」

胸を張るシュノさんであった。

非常に頼り甲斐のあるお言葉だ。

正直、これはかなり助かる。

アリューシャも、確かに頼もしいボディーガードだけど。

アリューシャの強みはなんと言っても、本人が主張する通り、遠距離からの狙撃である。

遠距離戦でアリューシャに勝てる者は、この場には一人もいない。

が、近接戦となると、アリューシャにとっては不利な状況になる。

どのような手段で暗殺を目論むかは分からないが、近接戦に対応出来るボディーガードは、いた方が良い。

そこにシュノさんが配置されるとなると、これほど頼もしいことはない。

所詮は女幹部…と侮っていると、土手っ腹に風穴開けられることになるからな。

俺でさえ、シュノさんと一対一でやり合えと言われたら、骨が折れて仕方ないのに。

並の襲撃者なら、為す術もなく返り討ちにされるのは間違いない。
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