The previous night of the world revolution~P.D.~
「…ルヴィア。その情報は誰から…何処から掴んだものなの?」

私はルヴィアにそう尋ねた。

また無能な情報屋に掴まされた情報…と言うなら、また虚偽である可能性も残っている。

そうであって欲しいと、心から思うが…。

しかし、今回ばかりは儚い望みだった。

「…ルルシーさんから、直接…。メールが届きました」

「…!」

ルヴィアは自分のスマートフォンを取り出して、件のメールの画面を開いた。

…動かぬ証拠、だね。

そこには確かに…今日、今からを以てルレイア、ルルシー、ルーチェスの三人が、『ブルーローズ・ユニオン』に寝返ることにした旨が書かれていた。

律儀に裏切ったことを教えてくれるのは、私達への最後の優しさのつもりなのだろうか。

「これは俺とルルシーさんしか知らない、緊急時の為のシークレットアドレスから送られています」

と、ルヴィアが言った。

つまり、誰かがルルシーの振りをして、ルヴィアに偽の情報を教えた…という可能性はゼロってことだね。

誰かがルルシーになりすましているんじゃなく、誰かがルルシーを脅しているのでもなく。

本当にルルシーの…彼らの意志で…。

「嘘…嘘よ、そんなの嘘よ!」

涙を滲ませて、シュノはそう叫んだ。

「ルレイアが私を置き去りにして、サナリ派のところに行くなんて!そんなこと有り得ない。あなたは嘘を付いてるんだわ!」

「…嘘じゃありません。こんな嘘はつけませんよ」

冗談だとしても、言って良いことと悪いことがある。

こんなタチの悪い冗談を、ルヴィアが口にするはずがない。

しかし、シュノはその事実が受け入れられなかった。

無理もないけれど…。

「いいえ、嘘だわ!どうしてこんな嫌な嘘をつくの?こんな馬鹿げたうそをついて、ルレイア達を貶めて、あなたは何を考えて…、」

「これが嘘だったらどんなに良かったかなんて、俺だって何度もそう思いました…!」

「っ…」

しつこく掴みかかるシュノに、堪らずルヴィアは声を荒げた。
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