The previous night of the world revolution~P.D.~
「分かりましたよ…」

じゃあ後でね。ルルシーともデュエットしてもらいますからね。

ルーチェスも俺と同様、カラオケをお預けされてつまらなさそうだった。

「せめて、飲み物くらい注文してからにしません?」

「…まぁ、そのくらいなら良いよ」

やった。ルルシーの許可が降りた。

「何にします?期間限定チョコレートフラッペとかありますよ」

「美味しいそうですね。僕はこっちの、ストロベリーフラッペの方が良いです」 

「そっちも捨て難いですね!」

「…女子かよ、お前らは」

ルルシーが何やら突っ込んでいたけど、これもやっぱり聞こえなかったことにした。

男子がフラッペ飲んで、何が悪いんですか。

「じゃあ俺はチョコフラッペ、ルーチェスはストロベリーフラッペで…。ルルシーはマンゴーフラッペにしよう」
 
「おい、勝手に決めるな。俺はアイスティー…、」

「タッチパネルで注文…っと、よーし完了です!」

「話を聞け」

俺とルーチェスがフラッペなんだから、ルルシーも一緒に飲みましょうよ。

何なら、皆でシェアしよう。

仲間外れは良くないですよ。

ただでさえ俺達と来たら、『ブルーローズ・ユニオン』で仲間外れ状態なんだから。

新参者への「洗礼」のつもりなんですかね?

いかなる理由があれど、新入社員をイビるのは良くないと思いますよ、俺は。

恥を知れ。

「それにほら、話し合いすると頭を使いますから。糖分を摂取しておきましょうよ」

「…全くお前と来たら、屁理屈ばかり捏ねやがって…」

「いやん。ルルシーったら…えっち!」

「何処がだ!」

エペルとミミニアの二人から、あのような塩対応をされた後では。

ルルシーとのいつものやり取りが、非常に心地良く感じた。

やっぱりこうでないと。ギスギスしてたらつまらないですよ。
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