The previous night of the world revolution~P.D.~
10分後。

注文したフラッペが届いたので。

早速をそれを飲みながら、話し合い開始。

…とは言っても。

「別に話し合うことなくないですか?何喋ります?」

来月の『ブラック・カフェ』の新メニューについてでも喋ります?

暗い話はしたくないし、丁度良いかもしれない…と、俺は思ったのだが。

「何って、そんなの『ブルーローズ・ユニオン』のことに決まってるだろ」

と、ルルシー。

あーそうですか。喋っちゃいますかぁ。

気が重くなりそうですけど。やっぱり避けては通れませんか。

「めちゃくちゃ睨まれてるって言うか…。信用されてないのがひしひし伝わってきますよね。特にあのセルテリシアの側近二人」

ルーチェスが肘をつきながらそう言った。

あー、やっぱりルーチェスもそうなんですね。

特にルーチェスは出自が特殊だから、余計警戒されるのかも。

俺も人のこと言えませんけども。

「いくらセルテリシアが俺達を信用していたとしても、あの二人に嫌われてたんじゃ居心地悪いですね」

どうやらエペルとミミニア、あの二人は『ブルーローズ・ユニオン』でも相当権力を持っているようだし。

何なら、セルテリシアよりも影響力があると言っても過言ではない。

その二人にあれだけ毛嫌いされてたんじゃ、俺達が疑われずに『ブルーローズ・ユニオン』でやっていくのは厳しいですよ。

ましてや俺達、実は『ブルーローズ・ユニオン』に寝返る気なんて全くない。

俺達の目的は、『ブルーローズ・ユニオン』に潜り込んで、この組織を内部崩壊させることによって、セルテリシアを失脚させる。

これが目的。

この目的を達成する為には、エペルミミニア両名の信用が必要…だったのだが。

疑り深いセルテリシアの側近二人は、俺達を歓迎するつもりなんて微塵もない。

監視の目も全然緩くならないしさ。

こんなに嫌われたんじゃ、俺も切なくなってくるんですけど。

「どうやって信用を得る?…プレゼントでも渡してみるか?」

ルルシーったら、発想が可愛い。

でも、頑なな態度の女に、心のこもった(笑)プレゼントを渡すことで心を絆す、という手段は…俺も時折使う。

が、今回はどうだろうな。

果たしてそんな方法で、エペルとミミニアを籠絡出来るだろうか?
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