The previous night of the world revolution~P.D.~
――――――…一方、その頃。

俺はルレイアと別行動で、セルテリシアの側近であるエペルと共に、地下通路を進んでいた。

…正直言うと、非常に不快。不愉快だ。

当たり前だろう?

『青薔薇連合会』に戻ってくるなら、ルレイアと二人で来たかった。

俺の隣にいるのはルレイア一人だけだと決まっているものを。

それに、ルレイアが相棒だったら、もっとやりやすかったろうに。

エペルとミミニアがそれを許さず、俺とエペル、ルレイアとミミニアというペア割りになってしまった。

不本意だ。

ルレイア以外の奴が俺の隣に…しかも、よりによって敵愾心丸出しのエペルと来た。

やりにくいにも程がある。

エペルにとってもそうだろうに、どうしても俺とルレイアを二人きりにしたくないらしい。

結局、この二人からは全く信頼を得られなかったな。

ある意味で、この側近二人の猜疑心は正しかった。

俺達にとっては迷惑だけどな。

「まだ着かないのか」

エペルが、イライラしたようにそう言った。

短気な奴。

ルレイアほどじゃないが。

「逸るな。もうそろそろだ」

「ミミニア達は既に、『青薔薇連合会』本部内に侵入したとの連絡が来たぞ」

知ってるよ。

俺だってさっき、ルレイアから連絡が来た。

たった一文、「万事順調です」と。

何気ない一言だが、俺やルーチェスにとっては大きな意味を持つ言葉だ。

そうか。万事順調か。

じゃあ、アイズはちゃんと気づいてくれたんだな。

俺達が、本当は何をする為にここに来たのかを。
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