The previous night of the world revolution~P.D.~
「ハロウィンパーティーか。分かった。じゃあ今から仕事を調整して、皆31日は空けるようにするね」

「ふむ、了解した。ではハロウィン用のマジックを練習しておくとしよう」

「僕はハロウィンパーティーのメニューを考えておきますね」

「ルレイア、ハロウィン用の服は…」

「お任せください、シュノさん。素敵な仮装にしましょうね」

ご覧の通り、皆やる気満々である。

更に、アシュトーリアさんも。

「ふふ、楽しそうね皆。私も混ぜてもらいたいくらいよ」

にこにこ微笑んで、ハロウィンパーティー開催を承認。

良いですよ、アシュトーリアさんも是非ご一緒に。 

ルルシーだけが、こめかみに血管を浮き立たせていた。

「お前らな…。それどころじゃないって、状況分かって…」

「良いじゃないですか、ルルシー。そんな固いこと言わないで」

「お前らは能天気過ぎるんだよ」

まぁまぁ、そう言わず。

俺に言わせれば、ルルシーは心配性過ぎるんですよ。

もっと楽観的に生きましょう。

楽観的だろうと悲観的だろうと、誰にも不幸は予告なく遅い来るものなんですから。

「まぁそう言わないでよ、ルルシー。君達が『ブルーローズ・ユニオン』に行ってて、アリューシャだって寂しかったんだから」 

と、アイズは魔法の一言を言った。

「アリューシャだけじゃないよ。私も、シュノも、ルリシヤも。勿論アシュトーリアさんもね」

うんうん、と頷く一同。

こう言われては、ルルシーも強くは出られない。

「それは…悪かったと思ってるよ」

「折角君達が戻ってきたんだから、皆で羽目を外したいんだよ。セルテリシアから調査の結果が報告されるまでは暇なんだから、今のうちに楽しんでおこう?」

事態が膠着している、今がチャンスだ。

事態が動き出したら、またしばらく遊べなくなりますもんね。

休めるときに休み、遊べるときに遊ぶ。息抜きのコツですよ。

「…分かったよ」

これには、ルルシーも言い返せない。

勝ちましたね。

「じゃ、決まりだね」

束の間の休息、楽しませてもらうとしましょうか。




…今だけは、な。








< 629 / 634 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop