The previous night of the world revolution~P.D.~
ルレイアは、あのルトリアというボーカルがお気に入りだからな。
この『frontier』Tシャツが、多少の色の違いはあれど、全て黒がベースになっているのも、ルレイアの趣味だろう。
自分がプロデュースしているんだから、基本的にはルレイアのやりたい放題だ。
『frontier』って、元々はアイズが、一つのビジネスチャンスとして面倒を見ていたんだけど。
ルレイアが『frontier』にハマり、段々と『frontier』の名が売れていくにつれ、ルレイア自身がプロデュースするようになった。
お陰で『frontier』のメンバーは、しょっちゅうルレイアのゴスロリ趣味に付き合わされて、気の毒だよ。
「良い色でしょう?」
ドヤ顔のルレイア。
「お前な…。世の中の皆が黒を好きだと思ったら、大きな間違いだぞ。世の中、黒じゃなくて白が好きな奴だって…」
「え?白なんてクソダサいじゃないですか」
お前は、全国の白い服好きな人に謝れ。
「それに、Twittersでは評判ですよ。格好良いって。それもこれも、このTシャツのデザインと、『frontier』のルックスのお陰ですね!」
『frontier』のお陰だろ?
そうじゃなかったら、こんな真っ黒Tシャツコレクションが流行る訳がない。
「…と言っても、今回はかなりの広告費と宣伝費を払ってるんでね。むしろこれで売れなかったら困ってたところなんですけど」
「ふーん…。…このTシャツの為に、そんなに広告費払ったのか」
それ、ちゃんと利益出てるのか?
と、思ったら。
「Tシャツの為だけじゃないですよ。このTシャツは、数ある夏フェスグッズの一つでしかありません。今回の目玉は、何はともあれ夏フェスですから!」
…嬉しそうに言うルレイア。
…夏フェス…?
「何だよ、夏フェスって」
「知らないのか、ルルシー先輩。時代に取り残されてるな」
放っとけ。
世間が夏フェスとやらに騒いでいようが、俺は自分の悩み事で頭がいっぱいなんだよ。
「今月末に帝都の某会場で、『frontier』主催の大規模屋外イベント、通称夏フェスが行われる予定なんですよ」
と、ルーチェスが教えてくれた。
あぁ、そう…ふーん。そういうこと。
じゃあこのTシャツも、あくまでその一環なんだな。
「夏フェスって…いつものライブじゃないのか」
『frontier』のライブなら、俺も何度も行ったことがある。
言っとくが、俺の趣味じゃないからな。
俺は興味ないのに、ルレイア達に無理矢理連行されているだけだ。
「あれよりもっと大規模ですよ。勿論主催は『frontier』ですが、他にも何組かアーティストを呼んで、コラボメインのライブを行う予定なんです」
「…へぇ〜…」
他アーティストとのコラボ、ねぇ。
それはウケそうだな。
しかも、ルレイアはキラキラと目を輝かせながら言った。
「なんと、今回はあの『ポテサラーズ』も呼んで、『frontier』とコラボしてもらうんですよ」
それは凄いな。
久し振りに聞いたぞ、『ポテサラーズ』。
『frontier』の前にルレイア達が騒いでたのって、確か『ポテサラーズ』だったよな?
じゃがいものふざけた歌ばかり歌ってる癖に、意外と良い曲だから笑い飛ばせない、あの二人組のアーティスト。
最近は『frontier』の影に隠れて、全然名前を聞いてなかったよな。
まだ生きてたのか。
この『frontier』Tシャツが、多少の色の違いはあれど、全て黒がベースになっているのも、ルレイアの趣味だろう。
自分がプロデュースしているんだから、基本的にはルレイアのやりたい放題だ。
『frontier』って、元々はアイズが、一つのビジネスチャンスとして面倒を見ていたんだけど。
ルレイアが『frontier』にハマり、段々と『frontier』の名が売れていくにつれ、ルレイア自身がプロデュースするようになった。
お陰で『frontier』のメンバーは、しょっちゅうルレイアのゴスロリ趣味に付き合わされて、気の毒だよ。
「良い色でしょう?」
ドヤ顔のルレイア。
「お前な…。世の中の皆が黒を好きだと思ったら、大きな間違いだぞ。世の中、黒じゃなくて白が好きな奴だって…」
「え?白なんてクソダサいじゃないですか」
お前は、全国の白い服好きな人に謝れ。
「それに、Twittersでは評判ですよ。格好良いって。それもこれも、このTシャツのデザインと、『frontier』のルックスのお陰ですね!」
『frontier』のお陰だろ?
そうじゃなかったら、こんな真っ黒Tシャツコレクションが流行る訳がない。
「…と言っても、今回はかなりの広告費と宣伝費を払ってるんでね。むしろこれで売れなかったら困ってたところなんですけど」
「ふーん…。…このTシャツの為に、そんなに広告費払ったのか」
それ、ちゃんと利益出てるのか?
と、思ったら。
「Tシャツの為だけじゃないですよ。このTシャツは、数ある夏フェスグッズの一つでしかありません。今回の目玉は、何はともあれ夏フェスですから!」
…嬉しそうに言うルレイア。
…夏フェス…?
「何だよ、夏フェスって」
「知らないのか、ルルシー先輩。時代に取り残されてるな」
放っとけ。
世間が夏フェスとやらに騒いでいようが、俺は自分の悩み事で頭がいっぱいなんだよ。
「今月末に帝都の某会場で、『frontier』主催の大規模屋外イベント、通称夏フェスが行われる予定なんですよ」
と、ルーチェスが教えてくれた。
あぁ、そう…ふーん。そういうこと。
じゃあこのTシャツも、あくまでその一環なんだな。
「夏フェスって…いつものライブじゃないのか」
『frontier』のライブなら、俺も何度も行ったことがある。
言っとくが、俺の趣味じゃないからな。
俺は興味ないのに、ルレイア達に無理矢理連行されているだけだ。
「あれよりもっと大規模ですよ。勿論主催は『frontier』ですが、他にも何組かアーティストを呼んで、コラボメインのライブを行う予定なんです」
「…へぇ〜…」
他アーティストとのコラボ、ねぇ。
それはウケそうだな。
しかも、ルレイアはキラキラと目を輝かせながら言った。
「なんと、今回はあの『ポテサラーズ』も呼んで、『frontier』とコラボしてもらうんですよ」
それは凄いな。
久し振りに聞いたぞ、『ポテサラーズ』。
『frontier』の前にルレイア達が騒いでたのって、確か『ポテサラーズ』だったよな?
じゃがいものふざけた歌ばかり歌ってる癖に、意外と良い曲だから笑い飛ばせない、あの二人組のアーティスト。
最近は『frontier』の影に隠れて、全然名前を聞いてなかったよな。
まだ生きてたのか。