ひとりぼっちのさくらんぼ
第三話
マジ、体が痛ーーーい。
何これ。
こんなに痛いとか、マジで泣きそうなんですけど。
痛みはあるのに、体の感覚が鈍い気もする。
目も開けらんないよ。
マジで。
市原さんとお姉さん、助かったのかな。
あのカフェの女性店員にひどいことされてないといいなぁ。
でも、きっと大丈夫だよね?
ふたりはきっと生きている。
これからは楽しくて笑顔いっぱいの毎日を過ごすよね?
あの場所。
令和元年の世界で。
……あたしは?
あたし、電車に……。
もしかして。
死んじゃったかな?
……ううん、大丈夫だよ。
絶対に生きてる。
だって。
あたしには未来があるもん。
ひとりぼっちでも。
自分に自信がなくても。
市原さんと恋をする未来があるもん。
あたし。
目が覚めたら、小説を書こう。