深紅の復讐~イジメの悪夢~
その時は、突然訪れた。
「ひやぁ〜!!いいねぇ、ここは。」
登山道から出てきた、男3人。
アイツらだ……!
あたしを犯した、アイツらだ!
あたしは、無意識に手を握りしめていた。
「ヨルちゃんも早くおいで〜。」
ひとりのロン毛の男が誰かを呼ぶ。
「はぁ〜い!ダイスケさん、速い〜!」
登山道の奥から女の子の声が聞こえる。
…ヨルちゃん?
でも、その声は、あたしが聞き慣れている、夜風の声だった。
ダイスケというのは、あの、ロン毛の男のことだろう。
あたしは、石碑の影から、静かに見守っていた。
次に登山道から出てきたのは、裕二だった。
どこかオドオドしたように、ヤクザ3人について行く。
そして、最後に出てきたのが、肝心の「ヨルちゃん」なんだけ…ど…
夜風は元々美人だ。
…それは認める。
でも、「ヨルちゃん」は…
いつも整えていない髪の毛をきちんと揃え、ポニーテールにしている。
長い夜風の髪の毛は、ポニーテールにしても腰の辺りで揺れている。
そして、黒いミニスカートに、なんというか…
胸の大きさが誇張されるようなノースリーブのセーターを着ている。
上にはレースの透けた上着を羽織っていて、短い黒い靴下に革靴を履いている。
なんか…なんか…