深紅の復讐~イジメの悪夢~


「ぶーちゃん!ちょっとおいでぇ?」



あたしが…あたしたちが…最近いじめている子、ぶーちゃん。

えーっと、本名は、清水愛香だったよね?



「………。」



愛香はゆっくりと立ち上がった。

あれ?
呼ばれたら返事をしなきゃいけないこと、忘れたのかな?

思い出させてあげなきゃね?



「ぶーちゃん、なんで返事しないの?」

「………。」



うっわ、コイツ、いじめられっ子の分載で黙ってるんだけど〜。

ウケる!

なんか、愛香って学習しないよね。

ま、抵抗するなら抵抗できないようにしてあげるから。


あたしたちは、愛香を旧校舎の汚いトイレに連れ込んだ。

なんかさぁ、コイツ、黙っていると、すっごくブスだよねぇ…


でも、心配ないよ。

こういう時こそ、あたしの出番だから!



「ぶーちゃん?その顔、すごーっくブスだからさぁ、お化粧してあげる。」



あたしはそう言って油性のマジックペンを取り出す。



「あ……」



愛香が絶句する。


そう。

それそれ!!

その顔が見たかった!


あたしの胸にスッと気持ちの良い風が吹く。


いいねぇ。

最高の顔だよ。




「あたしね、そういう顔されるともっといじめたくなるんだ〜。ドSでごめんねぇ?」




あたしは一歩ずつ愛香に近づく。

その瞬間、愛香があたしを睨んだ。


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