深紅の復讐~イジメの悪夢~


授業が終わると、あたしは一番乗りで学校を出た。

こんなところに長居はしたくなかった。

もう疲れた。

早く家に帰って、「わたし」に変わろう。

もう、ずっと「わたし」のままで良い。

あたしは、もう、消えたい……。




「ただいま。」



玄関のドアを開けた時の開放感。

これで、もう、「あたし」は消える。


もう、「あたし」なんて永遠に必要ない。

「あたし」なんて、いらない………。




あたしは、意識が途切れていくのを感じた。

もう、2度と「あたし」にはならない。

ずーーーーっと「わたし」でいい。



「あたし」なんて、消えて無くなれ。



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