深紅の復讐~イジメの悪夢~
過去
あたしは、少し安心して家に帰った。
麗華姫が守ってくれる。
根拠はないけど、自信に満ちていた。
「ただいま。」
あたしは家のドアを開ける。
一応挨拶もする。
……ま、今日は平日だから親はいないんだけどね。
「はぁ…もう、服がベトベト。早くシャワー浴びよ。」
麗華姫に久しぶりに嫌がらせをされた。
昔だったら…ジュースの件なんてしょっちゅうだったけど。
仲間が次々に消えていって、麗華姫も気が立っているのかな…。
あたしは、出来るだけ余計なところは触らないように、風呂に直行した。
あたしは、汚れた服を脱ぎ、水に浸ける。
綺麗になるといいんだけど…
あたしは、シャワーの蛇口を捻ってお湯を出す。
頭からお湯を浴びる。
その時……。
「いった………!?」
手に激痛が走る。
見ると、やはり四つの傷。
血は止まっているけど、お湯が少し触れるだけで尋常じゃない痛みが襲う。
「くっ……。」
でも、汚いのは嫌だから。
あたしは、無理に傷口を洗った。
痛い痛い痛い痛い!
痛いけど…。
これくらいの痛みなら、昔は毎日経験していた。
ずっとずっと、痛みを我慢していた。