深紅の復讐~イジメの悪夢~
彼女は、微笑み返してくれた。
天使のような、純粋な美しい微笑み。
とても素敵だった。
「こちらこそ、よろしく。彩綾ちゃん!」
彼女は、あたしへ向けて、破顔した。
あたしと彼女は、すぐに仲良くなった。
あたしは、彼女の言うことをなんでも聞いた。
彼女の言うことには、反対しなかった。
あたしは、自ら進んで奴隷のようになった。
最初、彼女は戸惑っていた。
「なんで、彩綾ちゃんって、自分の意見を言わないの?」
彼女は、怪訝な顔であたしを見つめた。
意見を言わない?
なんでかって?
…決まってるじゃん!
「麗華ちゃんは、あたしの憧れの人なんだよ!あたしは、麗華ちゃんの言うことならなんでも聞く!」
あたしは、迷わずにっこり言った。
彼女は困ったように微笑んだ。
「う〜〜ん。でもねぇ…あたしは、彩綾ちゃんの意見も聞きたいな。あたしが彩綾ちゃんを支配しているみたいじゃん。」
彼女は人差し指で髪の毛をクルクルと巻く。
その、全ての動作が美しかった。
「いいんだよ、それで。あたしは麗華ちゃんの奴隷でもいいんだから!」
あたしは、少しおどけて言ってみた。
彼女はふふっと笑う。