深紅の復讐~イジメの悪夢~
———バキッ!
「いっ…!」
誰もいない放課後のトイレ。
あたしはハルカを殴る。
「うふふ〜、麗華ちゃんはあたしのもの。あたしのお姫様。あんたなんかが近づいちゃいけないんだよぉ?」
あたしは笑いながら倒れたハルカの脇腹を踏みつける。
「ちっ、ちがっ…!」
「違う??何言ってんのぉ?わざとトロいことして麗華ちゃんに守ってもらおうとしていたんでしょぉ〜?知ってるよ、あたしは〜。」
言い訳をするハルカの髪の毛を掴む。
ハルカの顔は酷い有様だった。
涙と鼻水でぐちゃぐちゃ。
頬はあたしが叩いて赤く腫れ上がっている。
あれから、何週間も。
あたしはハルカを痛めつけている。
小学生の少ないお小遣いを全て巻き上げ、お金がないときは殴った。
恥ずかしい写真だっていっぱい撮ったし、辛い言葉の暴力を投げかけた。
そのおかげで、ハルカは麗華ちゃんに近付かなくなった。
でもぉ、まだまだ足りないよね?
もっともっと。
もーーーっと痛めつけなきゃ。
「あんた、前から嫌いだったんだよねぇ〜。その上、あたしの麗華ちゃんを盗もうとするなんて。マジ、最悪〜。」
正直麗華ちゃんのことはここまで来ればどうでもよかった。