深紅の復讐~イジメの悪夢~


そう……そうだよ。


これは、きっと悪い偶然だ。

聖理奈は自殺、柑奈は事故、彩綾も自殺。

そうじゃないの…?


だって、そうでしょ?

警察も、言っているじゃん。

これは、自殺だって。


きっときっと、悪い夢だ。

こんなことはない。

そう信じたい。



……だって…

そう信じないと…。






『次は自分かもしれない』







その疑念が心にこびりつき、頭がおかしくなりそう。

恐怖でどうかしてしまいそう。

そんなのいや。

死にたくないから。


だから、あたしは現実から目を背ける。


これは、偶然なんだ。

絶対に、絶対に……。




信じない。




麗華姫に蹴られていることも忘れて、あたしは歯を食いしばった。


力任せに、何かを吐き出すように、ぶつけるように暴力を浴びせる麗華姫。



……最初から信じていなかった。



不本意だった。

あたしはこのグループに入るつもりはなかった………!


信じられない。

胡散臭い。


昔から、ほのかに感じていた。


だけど、憧れの気持ちの方が強かった。

羨ましかった。

キラキラした人生が。




あたしが浅はかだったっんだ……!
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