深紅の復讐~イジメの悪夢~
…まあ、この4人が一つのクラスに集まっているってことは…
麗華が何らかの指示を校長にしたのだろう。
それが令嬢様、麗華姫。
「嘘、嘘、嘘、嘘!!あたし、白神さんといると、息苦しいんだよぉ!」
百合香は完全に取り乱している。
なぜか、百合香は白神さんたちを異常に怖がる。
「落ち着いて、百合香。そりゃあ、息苦しくはないけど…白神さんに悪い噂はないでしょ?」
…そうなのだ。
白神さんは、財閥の令嬢さんだが、教師のことは見下したことはないし、品行方正、才色兼備、勉強も運動もできて、バレエが得意で、教師の信頼を一身に集めている。
…多分、いい人なんだ。
「さっ、気を取り直して、行こう?」
あたしは百合香の手をとって教室に入った。
教室は大体三つに分かれていた。
一つは、もちろん、麗華とその取り巻き。
一つは、普通の人たち。
男子の大部分と、女子のあたしみたいな平凡の人たち。
最後に、いわゆる、キモい人たち。
オタクとか、キャラが崩壊している人とか…
あたしはそういう人たちもいいと思うんだけどね…
一軍に視線を戻す。
やっぱりキラキラしている。
いいな。
やっぱり、憧れを抱かずにはいられない。
素敵なキラキラした、次元の違う人たち。