深紅の復讐~イジメの悪夢~
嘘だ……
スマホを持つ手が震える。
百合香は、こんなことは言わない。
あたしの親友は、こんな酷いことは言わない!!
これは、あたしの妄想だ。
夢なら、覚めて!!!
あたしは、震える指で文字を打ち込んだ。
Aika:嘘でしょ百合香…?百合香はそんなこと言わない。嘘って言って…?
送信ボタンを押す。
その瞬間、画面に表示される赤い文字。
——あなたはブロックされています——
もう、やだ…………
嘘でしょ?
百合香があたしのことをブロックした?
信じられない。
カタン。
手からスマホがすり抜けて、床に落ちる。
あたしは、放心状態で廊下に立ち尽くしていた。
頭がガンガンする。
手足が震える。
あたしは、百合香に見捨てられたの…?