深紅の復讐~イジメの悪夢~
後ろに反ったあたしを、間髪入れずに麗華が蹴り上げる。
腰に強い痛みが走る。
声を上げる暇なんてない。
頬を、麗華の手が強く叩く。
———ドサッ!
あたしはトイレの冷たいタイルの上に倒れ込んだ。
そこに、麗華の容赦ない攻撃が降り注ぐ。
身体中を強く、強く踏みつけられる。
「ふざけんな、ふざけんなっ……」
麗華に髪の毛を掴まれて、思いっきり引っ張られる。
頭部に激痛が走り、あたしは、髪の毛に引っ張られるようにしてよろよろと立ち上がった。
「ぐあっ!」
その状態のあたしを、髪の毛を掴んだまま麗華が蹴りつける。
「でしゃばった真似すんじゃねぇ!」
掴んだ髪の毛を、大きく振りかぶり、あたしの頭を壁にぶつける。
何度も、何度も。
顔面が硬いタイルの壁にぶつかり、口に血の味が広がる。
「う…ぐ……」
「これだけじゃ済まねぇよ!」
そのまま、あたしを、トイレの個室に放り込む。
「死ね!」
顔に便器が迫る。
「いっ……!」
ガンッ!!!
取り巻きたちが息を呑むのが聞こえた。
顔中から水が滴る。
攻撃は終わらなかった。
麗華があたしの頭を無理やりさげ、便器の中の水に顔を入れる。
ゴボゴボゴボ……!
息ができない…!
あたしの体は酸素を求めて暴れる。
でも。