深紅の復讐~イジメの悪夢~
刹那の逆襲
「あ、ぶーちゃ〜ん!今日も昼休み、先週のトイレに来てね!!」
机に詰め込まれた異臭を放つ沢山の雑巾を片付けている時、聖理奈があたしに言った。
学校に来たら、毎日嫌がらせを受け、いじめられ…
クラスのみんなも誰も話してくれなくなった。
いわゆる、シカトだ。
「……」
「返事くらいしたら?」
聖理奈が机を蹴る。
机があたしの方に倒れてきて、額に強くぶつかる。
「った……」
「馬鹿なの?早く返事すればいいじゃない。」
涙が溢れる。
「っ…、はい…」
あたしの返事を聞くと、聖理奈は麗華のところに走り寄って行ってしまった。
やっぱり、慣れない。
イジメは、辛い。
キツい。
「……っ…う…」
溢れてくる涙を拭い、あたしは黙々と雑巾を集めた。