不器用な彼〜君の気持ちを聞かせて〜

泣くだけ泣いた、あたしは亮の部屋に戻った。
部屋をみると雑誌は散乱してるし、携帯はベットの上
あたしが出ていって慌ててくれたんだ。
それが嬉しくて胸がジーンとした。
ヤバイ……
また泣きそう。


「華」

「んっ」

亮はベットに座り、あたしにこいこいとジェスチャーする。

亮の横に座る。

「…こうムードある雰囲気とかって考えたけど俺に無理みたいだ」

そういって、小さな箱をあたしの手にのせた。
白の箱には、ピンクのリボンがついている。

「見て……いいの?」

「……あぁっ」

リボンを解き、箱をあけると
ハート中心に石がついたリングがはいっていた。

これって……

ふっと高岡君の言葉を思い出した。


※※※

「あいつがバイト頑張るのは、宮澤のためだぞ」


「あたし?」

あまりに予想してなかったので聞き返してしまった。

「うん」
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