不器用な彼〜君の気持ちを聞かせて〜
「んっ」
雑誌見ながらの返事。

「亮は、あたしの事好き?」

驚いたような顔であたしを見る。
ちゃんと顔みてくれた。
「な……言わなきゃわかんない?」

あたしが聞きたいのは、そんな事じゃない。
「だって亮全然言ってくれないし……」

「一緒にいるんだから分かるだろ」

また雑誌に目をやる。

分からないよ。
分からないから聞いてるの。
一緒にいるって……全然話さないじゃん。

抱きしめてもくれない、キスだって全然してくれない。

あたしに魅力ないから?

もう分からないよ。
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