不器用な彼〜君の気持ちを聞かせて〜
「帰る」

立ち上がり、部屋を出ようとすると
ガシッ、と腕を掴まれる。

「どうしたんだよ?」

いつになく慌ててる。

「なんで……なんで好きって言ってくれないの?
一緒にいるのにあたしを見てくれないの?
あたし……亮に会いたいから来るんだよ。
それなのに……こんなんじゃ、友達と一緒だよ」

亮の手から離れる

ポロポロ、
溜めてたモノが涙として流れる。
「こんな辛いのやだぁ……
別れる」
そのまま部屋を出る。







気付いたら、亮の家に向かう時に通る、公園についた。
頬を触ると濡れている。
泣いちゃった。
亮の前で……泣かないようにしてたのに。

亮の顔見ないで出てきちゃった。
「別れる」
って言っちゃった。
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