幼なじみの終わらせ方

「初人、モテるし、私なんかじゃ…」
「モテないし、俺、紗世がいいんだけど?」
「わ、私、見た目ちんちくりんだし、仕事もそんなにできる方じゃないし」
「こんなに可愛くて堪らないし、紗世が仕事に真剣に取り組んでるの、知ってるよ?」
「あ、あとは…あの…私、処女だし…」

小さな声で可愛いこと言ってくるこの子は…

「俺、紗世のために童貞拗らせてるんだけど?」

「え?」

俯いてた顔がぱっと上がって目が合う。

「ね、紗世。後は?後なんかある?」

「えっと…えと、あとは…」

ジリジリと壁際へ追い詰めて逃げられなくする俺は、悪い幼なじみだろうか。
まあ、もうすぐ幼なじみじゃなくなる。
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