幼なじみの終わらせ方

紗世side


デート翌日

結局あのまま初人の家に泊まって
ぐずぐずに愛されてしまった。
体は重たいけど、やけにすっきり目が覚めて
隣で寝ている初人を見つめる。

「なんだか不思議」

つい先日まで、幼なじみ以上に見られなかったのに。今はこんなに愛しい。

すやすや眠る初人に軽くキスして
シャワーを浴びて、時間を見るとまだ少し余裕がある。

「ちょっと失礼しますよっと」

冷蔵庫を覗くと、簡単に朝ごはんを作れそうだったので、さっと作って準備する。

「さすがにそろそろ起こさないと」

一度自宅に戻るにはそろそろで出ないとまずい。
寝ている初人に声をかけて、
出ようとすると

「さ、紗世」

「ん?」

「いってらっしゃい」


寝癖をぴょんっとつけたまま照れたように言う初人が可愛い。

まさかその後いってらっしゃいのキスまでしてくれるとは思わなくて
恥ずかしくて照れ怒りしながら自宅へ向かった。

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