高嶺の花も恋をする【番外編追加】
「あっ!ごめん...じゃなくて、すいませんでした」
そう言って頭を下げてくる佐伯くんに寂しさを覚える。
ああ.....敬語に戻っちゃった。
サーっと熱が引いてしまって、自分で手を離すように言ったのに後悔の気持ちに襲われる。
直ぐに言い訳するかのように彼を追ってしまう。
「ち...違うの!あの、びっくりしちゃって。嫌とかそういうのじゃないの!」
一気に引いてしまった温もりと、敬語に戻ってしまった佐伯くんに焦りを感じて直ぐに誤解を解かないと!と慌てて伝えると、その言葉にホッとした表情を見せてくれたから、私もなんとか落ち着くことができた。
そこで急にエレベーターが下降し始めた。
驚いて足元がふらついた瞬間、左腕を優しい力で掴まれた。
「あっ、ごめんなさい」
焦った声で謝るとすぐにその手は離れてしまったけど、反射的に私の右手が彼のスーツを掴んだ。
それと同時に佐伯くんは左肩に手を添えて支えてくれた。
「大丈夫?」
「うん、ありがとう」
私がお礼を言うと、佐伯くんはまた懇願の眼差しを見せて言った。
「僕の話を聞いて貰えますか?」
彼の瞳があまりに綺麗でついまた見惚れてしまう。
「雨宮さん?」
首を傾げて私の返事を待つ彼に、頬の熱を感じながら頷いて見せる。
「うん、私も佐伯くんと話したい」
私も真っすぐ彼を見つめて答えると僅かに笑ってくれた。
すると『チンっ』と到着の音がしてハッと気が付く。
昇降階ボタンを押していなかったことに。
でも偶然か、ちょうど1階の表示が点滅している。
すると佐伯くんが「すぐに荷物取って来るので、待っていて貰えますか?」と聞いてきた。
「うん、待ってる。佐伯くん...待ってるね」
私が答えると、久しぶりに笑顔を見せてくれた。
そしてエレベーターのドアが閉まったので、私はゆっくりとエントランスを歩きながら心を落ち着かせて佐伯くんを待った。
そう言って頭を下げてくる佐伯くんに寂しさを覚える。
ああ.....敬語に戻っちゃった。
サーっと熱が引いてしまって、自分で手を離すように言ったのに後悔の気持ちに襲われる。
直ぐに言い訳するかのように彼を追ってしまう。
「ち...違うの!あの、びっくりしちゃって。嫌とかそういうのじゃないの!」
一気に引いてしまった温もりと、敬語に戻ってしまった佐伯くんに焦りを感じて直ぐに誤解を解かないと!と慌てて伝えると、その言葉にホッとした表情を見せてくれたから、私もなんとか落ち着くことができた。
そこで急にエレベーターが下降し始めた。
驚いて足元がふらついた瞬間、左腕を優しい力で掴まれた。
「あっ、ごめんなさい」
焦った声で謝るとすぐにその手は離れてしまったけど、反射的に私の右手が彼のスーツを掴んだ。
それと同時に佐伯くんは左肩に手を添えて支えてくれた。
「大丈夫?」
「うん、ありがとう」
私がお礼を言うと、佐伯くんはまた懇願の眼差しを見せて言った。
「僕の話を聞いて貰えますか?」
彼の瞳があまりに綺麗でついまた見惚れてしまう。
「雨宮さん?」
首を傾げて私の返事を待つ彼に、頬の熱を感じながら頷いて見せる。
「うん、私も佐伯くんと話したい」
私も真っすぐ彼を見つめて答えると僅かに笑ってくれた。
すると『チンっ』と到着の音がしてハッと気が付く。
昇降階ボタンを押していなかったことに。
でも偶然か、ちょうど1階の表示が点滅している。
すると佐伯くんが「すぐに荷物取って来るので、待っていて貰えますか?」と聞いてきた。
「うん、待ってる。佐伯くん...待ってるね」
私が答えると、久しぶりに笑顔を見せてくれた。
そしてエレベーターのドアが閉まったので、私はゆっくりとエントランスを歩きながら心を落ち着かせて佐伯くんを待った。