reborn

 服やアクセサリーを選び終わったので、特設の更衣室に入りました。なんとヘアアイロンやちょっとしたメイク道具も置いてあります。
 「え〜!? めっちゃガチでヘアアレンジできちゃうじゃん! うちの腕の見せ所だね! じゃ嵐ちゃんからやるよ〜!」
 「え、私髪短いしいいよ」
 「短くてもアレンジはいっぱいできるよ! やらせてほしいな〜」
 テンションが上がっている鮎川さんに星出さんが連れて行かれました。まあ選ぶの手伝ってもらったし……と言う声が聞こえます。星出さんがどんな風になるのかとっても楽しみでそわそわします。
 「じゃあ私たちは先に着替えましょうか」
 「そうだね」
 めーさんは先ほど試着したのでいいとのことで、私と羽生ちゃんの二人で着替えることになりました。髪もメイクもいらないと言ってましたがせっかくなのでやってみてほしいな……と思ってしまいます。何もしなくてもとっても可愛らしいのは大前提として。
 「……みなさんのセンスは信じてるんですがこんなに素敵な服を果たして私は着こなせるのでしょうか……。服に着られてしまうのがオチなのでは……」
 「わかる……わかるよ初ちゃん」
 改めて服を見てみると、やっぱり自分には分相応ではないかと不安になります。だ、だって普段着ない感じの服なので! そういう課題なので当たり前なのですが……。
 「わ、私が誘ってしまったがために……!!」
 「えっあっで、でもね! 服選んだりとか楽しかった! ……し、岩清水くんの服も楽しみだから全然いいの! むしろ誘ってくれてありがとう、で」
 「それなら良かったです。私も羽生ちゃんと一緒に出来て嬉しかったですよ!」
 思わず羽生ちゃんの手を勢いよく握ってぶんぶん振ってしまいました。やっぱり羽生ちゃんがいると心強いです。
 「羽生ちゃん髪伸びましたし、色々アレンジできそうですね」
 「えへへ……そうかな」
 そう恥じらう羽生ちゃんはとってもとっても可愛くて、恋すると女の子は可愛くなるって本当なんだなあと実感させられるようです。
 「はい! そうです! そのお洋服も似合ってますよ!」
 「あっ次は初ちゃんねー!」
 「あ、今行きます!」
 どうやら星出さんが終わったようです。星出さんをゆっくり見たい気持ちもありましたが、慌てて靴を履き替えて鮎川さんのいるところに向かいました。どうしよう、今すっ……ごくドキドキしてます!
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