仮面下の溺愛ケモノ
その後北谷の顔を弄られながらも授業は進んで行った。
帰る頃には北谷の顔のインクも朝よりは薄らとしてしていた。
さ「愛子は?」
ゆ「んー?彼ピじゃね?」
さ「いいなぁ。あの二人中学からだよね?」
ゆ「らしいねー」
さ「ゆんはー?彼氏居そう」
ゆ「ないねー。今私は男より美容優先したいから」
さ「やだ、大人」
ゆ「ふ。まぁ、さくらには聞くまでもないか」
さ「あ!傷付いた!」
放課後。
携帯を弄るゆんは意地悪く笑って、じゃぁね~と言ってカバンを持ってさっさと帰って行った。
愛子を待つか悩んだけど、多分彼氏と帰るだろうから、私も荷物を持って帰ることにした。
廊下を歩いて下駄箱を通り過ぎた時。
あの2年生達が楽しそうに笑いながら私の前を歩いていた。
勝手な偏見だけど、こういう人達はキツい香水を使ってるイメージだったけど、隣を通り過ぎた時漂ってきたのはとてもいい匂い。
嘘。と思って振り返るとばっちり2年生と目が合ったから慌てて目を逸らして走って帰った。