俺だけのお姫様
だから、慎太郎が大事にしてくれればしてくれるほど、怖くなった
いつか再発してしまったとき、慎太郎は傍にいてくれるのか…
こんなに素敵な王子さまは、私で本当にいいのだろうか
毎回、検査の日には再発していませんようにと強く願う。
もうすぐ10年。
10年経っても再発しなければ、この不安は少しなくなる
なんとなくそう思ってた
だから主治医から
「…再発しています」
と告げられた時、目の前が真っ暗になった
「美夜?どした?」
「ん?なんでもないよ!」
学校に行くときも、帰るときも、必ず手を繋ぐ。冷やかされても
「羨ましいだろ?」
なんて恥ずかしげもなく笑う彼は
再発した私の傍にいてくれるのか…
ううん…
私に縛っていいのか…
毎日そればかり考えていた