俺だけのお姫様

伊藤の話では、放課後美夜が隣のクラスの委員長と笑いながら話しているとのこと。

放課後



「真山さん、本当にいいの?笹山君は」
「気にしなくて大丈夫」

いや、気にしてくれよ…

「初恋なんじゃなかった?」
「うん…」
「だったら…」

二人の顔が近い…
これは…

「美夜っ…!」

「慎太郎…」

「悪い、美夜だけは譲れない。他当たってくれないか」


美夜を抱き寄せて、そう伝える。


「慎太郎…離して」

「嫌だ」

「真山さん、素直になったら?」

「…伊藤くん」

伊藤…?伊藤って…

「うちの妹がごめんね、笹山君」

「妹…」

「美琴、周りが見えなくなるタイプでさ」

「…美夜、知ってたのか?」

「…慎太郎なら、もっと元気で素敵な女の子がいいと思って」

「美夜…美夜以外に好きになる子なんかいないよ」

「…ごめん」

「とりあえず、ちゃんと話して仲直りしたら?」

「…...うん、ありがとう伊藤くん」


伊藤は鞄を持って立ち去っていった







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