俺だけのお姫様

「ごめんね、美琴ちゃん、慎太郎は譲れない」

翌日、手を繋いで登校した俺達は
伊藤美琴の元へ向かった

「考えてくれた答えがそれですか?あんなに笹山先輩に冷たくしてたのに」
「伊藤…」
「うん、美琴ちゃんに言われてあんなに久しぶりに慎太郎のこと考えた」
「うちのお兄ちゃんと仲良くしてたじゃないですか。お兄ちゃん、良くないですか?」
「うん、伊藤くんすごく素敵ないい人だよね」
「だったら」
「でもダメなの。慎太郎じゃないと」

「美夜…」

「私が慎太郎の隣にいたいの。どんなにかわいくて素敵な女の子にも譲りたくない」


「だからごめんね」



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