俺だけのお姫様


「…忘れたことなんか一度もない」

「あの日からも変わらないよ。もっともっと、美夜のこと好きになってる」

「慎太郎…」

「美夜…」



「あー、みよちゃんラブラブ!」

「こら、今いいとこだったのに!」

病室であることを忘れてキスしそうだった俺達を現実に引き留めたのは
同室の子供たちだった


「わ、私…っ」
「照れてる美夜、可愛い」


思わず抱き締めるとさらに真っ赤になる美夜をみて、りんごみたーいと笑う子達


この子達もそれぞれ頑張ってるんだよな…

あの頃よりももっと周りを見られるようになったから
この子たちのことも、見守っていきたいと思った






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