俺だけのお姫様
もうすぐ誕生日だなぁ、と
眠れずに月を見上げていると
古賀さんが様子を見に来た。
「あら、美夜ちゃん、夜更かしは美容の敵だよ?まあ、夜勤の私には抗えないんだけど」
「…なんか、眠れなくて」
「そっか…よかったら少しだけお散歩する?」
「え?」
「暖かくして、中庭一周だけ一緒に」
「いいの?」
「内緒よ?」
パチッとウインクをして私に上着を着せると
ゆっくりあるきだした。
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「そっか、美夜ちゃんもうすぐ誕生日なんだ」
「うん…」
「美夜ちゃん、頑張ってるからなぁ。数値、よかったら1日外出許可もらえるんだっけ」
「…最近、あんまり数値よくないの」